丸洗い
専用の溶剤で洗う、きもののドライクリーニングのことです。塵やほこり、皮脂など油性の汚れを落とすことができます。軽い段階のカビにも有効。
汗抜き
汗による黄ばみを防いだり、雨水などの水溶性の汚れを落とすのに効果的。衣替えなど定期的におこなうのがおすすめです。
シミ抜き
飲食物の食べこぼし、口紅、泥ハネなど、汚れの種類によって方法が異なります。落ちにくくなる前に、早めの処置が肝心です。
洗い張り
きものを反物の状態までほどいて水洗いした後、仕立て直します。長年の使用で汚れたり、光沢のなくなったきものに最適です。
お手入れのタイミング
汚れてしまったらすぐに
コーヒーをこぼしてしまったり、泥ハネなどで汚れた場合、ご自分で処置するとシミが残る可能性があります。早めにお手入れの専門家に相談しましょう。
シーズンが終わったら
特に単衣や夏ものは、知らず汗をかいているので、一見汚れていなくても放っておくと、後にシミや変色の原因になることがあります。
着用後は“必ず”
きものハンガーに掛けて1~2日、陰干しで湿気をとばす。
・汚れやシミなどないか点検
・必ず日の当たらない風通しのよい場所で干す
※壁際はなるべく避けて、きものの前後に空気が循環するように
※障子越しの日差し、蛍光灯にも注意
お手入れの目安
どれぐらいの頻度で洗う?
きもの、長襦袢はシーズン毎にお手入れをしましょう
『もう今シーズンは着る予定が無い』『しばらく長く保管する』という場合には、一度だけ使用した後でも早めのお手入れをおすすめします。
ビギナーさんやお持ちの枚数が少ない方などは5〜6回の着用目処でクリーニングをするのがおすすめ。
また、汗をかく季節に着用した方は目に見えない汗じみになっている場合があるので気になる方はお早めにお手入れの依頼を。
自宅でできるお手入れ
定期的な『虫干し』をしましょう
きものは湿気に弱いので虫干しの習慣もお忘れなく。
年に2回、お天気の良い日に窓やドアを開けて、しまったままのきものや帯、長襦袢を取り出し直射日光が当たらない場所に、正午を挟んだ4時間程度干す。
風を通して害虫を取り除くとともに、カビ・変色の防止にもなりますよ!
土用干し(どようぼし)
7月下旬~8月上旬
梅雨で湿気た衣類を乾かすため
虫干し(むしぼし)
9月下旬~10月中旬
夏についた虫を追い払い
掃除するため
『繊維にこもってしまった湿気を飛ばす』ことが目的ですが、できるだけ着用することも大切! 体温で温め、空気に晒してあげましょう。
半衿の付け替え
着用頻度は人により異なりますが(大体2〜3回着用目安)、皮脂汚れが付いて衿の内側が汚れてきたなと感じたら付け替え時の目安。
汚れは時間が経つと定着し、汚れヤケや地衿の方にも汚れが広がってしまうので、定期的なお手入れをしましょう。