日本和装には
   夢があります。

日本には「きもの」という誇らしい伝統文化があります。 いにしえより日本人の衣服として日々の暮らしを豊かに彩り、現代では “着るアート”と呼ばれるほど世界から称賛されています。
ところが、きものを着る機会は戦後になって激減。このままでは大切な伝統文化が失われてしまう。もっときものに関心を持ってもらうためには、どうしたらよいか。
日本和装が考えたのは「きものを世界遺産にすること」。もし、きものが世界遺産になれば国内外から脚光を浴び、これからも世界に誇れる日本の文化として未来へ受け継がれてゆくことでしょう。

そのためには、たくさんの方が日頃からきものに親しみ、着る機会を増やすことが大切です。
きものは、見た目の美しさはもちろん、帯を締めた時の背筋が伸びるような感覚、たおやかな所作、礼儀正しさ、おもてなしの心など、私たちにさまざまな思いも呼び起こしてくれます。
「あなたが着られたらきものは世界遺産に近づいていく」
一歩一歩ですが、けれど着実に、大きな夢に向かって進んでいます。
私たちと一緒に、きものを世界に広めていきませんか?

設立以来36年間

きもの着付け教室を
無料で運営しています。

日本の伝統文化を象徴する「きもの」の素晴らしさを広め、日本の伝統文化・技術を守っていくために、自分で着られる人を1人でも多く増やしたい。
そんな想いから、日本和装では設立以来ずっと無料で着付け教室を行っています。
幅広い年齢層の女性たちが楽しく学べるカリ

キュラムで、これまで卒業された方は20万人超。
たくさんの方々がご自分できものを着られるようになり、「同窓会にきもので出席したらみんなに褒められた」「きもので歌舞伎座に行くのが楽しみです」など、きものライフを楽しんでいらっしゃる声が続々と届いています。

きものを次世代へ

全国の生産者たちと  
力を合わせて。 

きものが作られる工程には、染め、織り、刺繍など日本古来の伝統技法が用いられています。その作業は気が遠くなるほどの緻密さで、手間を惜しまない手仕事にはぬくもりと至高の美が満ちています。
そんな熟練技を駆使して日々勤しんでいる職人たちの大きな励みとなっているのが、きものを楽しむ人たちの声や着姿です。 日本和装では実演イベントや産地ツアーなどを開催して、日本の伝統技術の素晴らしさをお伝えすると同時に、皆さまと職人が出会う機会を設けて生産者を応援しています。
もっと多くの人にきものを知ってもらい、親しんでいただけるよう、これからも生産者や職人たちと力を合わせてきもの業界の発展に努めてまいります。

– message 01 –

自分のつくったものが
着てくれる人によって
形になる

岸川英雄さん(71歳)
京紅型 栗山工房
丁稚時代を含めて50年以上勤めた染色屋が廃業して今の会社へ移ってきた。染めない部分に糊を置く工程を担当し、30kgの板を一日に数十回上げ下ろしする。「着られる人が増えているのはありがたいこと。今の職人がつくった新しいものを知ってもらって、ぜひ着てもらいたい。自分のつくったものが着てくれる人によって形になる。そうやって残っていくことが何より嬉しい」
– message 02 –

原動力は「結城紬の
良さを多くの人に
知ってもらいたいから」

小柳阿佐子さん(49歳)
手織り職人 純国産結城紬産元 小倉商店
腰にたて糸を固定して両足で踏ん張りながら糸の張り具合を調整し、大きな刀杼(とうひ)を打ち込んでよこ糸を織る。好きでこの道に飛び込んだとはいえ、全身をつかう地機(じばた)織りはまさに肉体労働。それでも週に6日織り続ける原動力は「結城紬の良さを多くの人に知ってもらいたいから」という想い。「きもの人口が増えれば私たちのやりがいにもつながります」
– message 03 –

この年まで続けて
これたのは、
着てくれる人のおかげ

奥村貞男さん(80歳)
手織り職人、伝統工芸士
西陣の織元・加納幸で埋機(うめばた)と呼ばれる希少な織り機をつかう。手機と一心に向かい合った60年だったが、数年前から日本和装の受講生が製作現場を見学に来るように。数ヵ月後にそのときに購入した帯を結んで再訪する卒業生も少なくない。「嬉しいね。この年になるまで続けてこれたのは、何より着てくれる人のおかげ。これからも、きもの姿を守ってもらいたい」
– message 04 –

きもの好きな方から
直に聞く要望や意見は
勉強になります

市川純一郎さん(59歳)
きもの作家、京都工芸染匠協同組合 副理事長
「日本和装を通してお会いできた、きもの好きな方々から直に聞く要望や意見はとても勉強になりますね。問屋を通してでしか商品が流通していなかった昔では考えられないこと。最近は、伝統だけではない、ファッションとしての需要を強く感じます。きものを現代の生活に根付かせ、 次世代へと繋ぐ役割を日本和装は担ってくれていると思います」

非営利団体の
  活動協力や支援も

きものを世界遺産にするための活動の輪は、多方面で広がりをみせています。
2014年には日本和装の創業者・吉田重久が立ち上げた特定非営利活動法人NPO「きものを世界遺産にするための全国会議」が発足。和装の技能を持ち、和装の素晴らしさを伝える「和装家」を増やすなど、きものの普及活動を推進しています。

また、業態や業界の垣根を超えて一丸となり、きもの文化を次世代へ伝えていこうという信念を掲げた有志たちによって、2020年に任意団体「きもの100万人プロジェクト」がスタート。産地団体、メーカーなど多くの企業や団体が登録し、ワンチームとなって、きものの素晴らしさをアピールする企画などを発信しています。

  • 日本和装の創業者が議長を務めるNPO法人 きものを世界遺産にするための全国会議。世界遺産登録を目指す活動に協力。

  • NPOの活動の一環として「和装家(和装の技能を持ち、和装の素晴らしさを伝える活動をする人)」を増やす活動に協力。

  • 今こそ、ひとつに。日本和装は、きものを次代に繋ぐための「きもの100万人プロジェクト」に登録しています。